■先カンブリア代
古生代の最初のカンブリア紀以前の時代(約46億年〜5億9000万年前まで)を先カンブリア代と呼びます。
この時代は、25億年より古い始生代と25億年より新しい原生代にわけられます。両方の時代の地層や岩石は、各大陸にある盾状地に分布していますが、始生代の地層はほとんど変成岩にかわっています。
■主な展示
- 盾状地(パネル)
地球上で知られている最古の岩石はグリーンランド西海岸にあるアミツォク片麻岩で、その測られた放射年代は約38億年前です。このような古い岩石は、大陸の土台となっていて、世界の大陸に分布しています。
- 約32億年前にできた縞状鉄
約32億年前の原始地球上の海では、酸素が少なかったために鉄分が海水中に溶けていました。しかし原始バクテリアが出現して、それが出した酸素と溶けていた鉄分とが結合して酸化鉄となって沈澱して、このように縞状の鉄鉱石がつくられました。したがって、この鉄鉱石は地球に酸素ができたことを示す証拠(酸素の化石)です。
- 先カンブリア代の岩石
これは南極の東オンゴル島(昭和基地)に分布する先カンブリア代のざくろ石片麻岩です。赤く見えるのがざくろ石です。
- 生命の誕生と最古の化石(パネル)
地球上に生命があらわれたのはどれくらい前になるか、正確にわかっていませんが、いくつかの化石が知られています。
- 南アフリカから35億年前という最古のバクテリア化石
- 南アフリカから31億年前の石灰藻にちかい単細胞植物の化石
- 西オーストラリアから27億年前の超微化石
- 北アメリカの五大湖地方から19億年前の菌類と藻類、糸状バクテリア、褐緑藻類などの化石
- 南オーストラリアから7億年前のクラゲ、ゴカイ、ウミエラなどの動物化石(エディアカラ化石群)
これらのことから、生物は地球の歴史の中で、意外早い時期にあらわれていたことがわかります。
[展示標本]
- エディアカリア Ediacaria findersi
- デッケンソニア Dickinsonia costa
- トリフラチディウム Tribrachidium heralldicum
- コレニア(ストロマトライト)Collenia cylindrica
最終更新日:2001-11-12(月)
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東海大学社会教育センター
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