●河口・海岸の鳥

 富士川、大井川、天竜川の河口部の広い水面や河川敷は野鳥にとって安全な採餌や休眠の場となっていて、冬期に数千羽のカモ類やカモメ類、ワシタカ類、サギ類、小鳥類が集まり、旅鳥のシギ・チドリ類やアジサシ類の中継地にもなっています。秋の渡りの時期には多数のヒヨドリ、カワラヒワ、ツバメ類、セキレイ類、ワシタカ類が見られます。いっぽう長い海岸線は、砂浜がコアジサシやシロチドリの繁殖地となり、漁港や河口は冬期のカモメ類の餌場となっています。伊豆半島の海岸の崖や岩礁地帯はクロサギやイソヒヨドリの繁殖地となっています。
・コアジサシ

 夏鳥として渡来し、河口の砂利や砂浜で繁殖します。遠州の海岸では保護活動が行われています。
・タマシギ

 シギのほとんどは旅鳥として、春と秋に立ち寄るだけですが、このタマシギは田んぼなどで繁殖します。オスが卵を抱き、ひなを育てる変わった種類です。
・オオワシ

 冬に大井川の河口などに、大きなワシの仲間がまれに飛んできて越冬することがあります。

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※このページは1996年10月に実施された特別展『静岡県の自然』の一部です。
最終更新日:1996-11-15(金)
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