標本解説 ステラーカイギュウ

学 名:Hydrodamalis stelleri

分 類:哺乳綱 海牛目
時 代:新生代第四紀完新世(1万年前〜現在)
産 地:コマンドスキー諸島、ベーリング海

複製標本
原標本:ロシア科学アカデミー

【解説】
 カムチャッカのベーリング島で1741年に発見されたこのカイギュウは、他のカイギュウの仲間(ジュゴンやマナティなど)とくらべて体がとても大きく、歯がないという特徴をもっています。入り江にすみ、海藻を食べていて、家族や集団で生活していましたが、現在では絶滅しています。

●ステラーカイギュウの発見と絶滅
 1741年に、ロシア帝国の命を受けたベーリングを隊長とするシベリア探検隊がカムチャツカのベーリング島で巨大なカイギュウを発見し、それはステラーによって報告されました。しかし、27年後にベーリング島を再度訪れた探検隊員はこのカイギュウの姿を見ることができなかったということです。
 このカイギュウは、毛皮と肉をとる人たちによって絶滅させられてしまったということです。

●カイギュウの仲間
 現在生きているカイギュウのなかまは、太平洋にジュゴンと大西洋にマナティーだけですが、化石ではいくつかのものが知られています。

【印刷物掲載】
・『ふれあいBOX』1996年3月号:絶滅した北の海の人魚 ステラーカイギュウ

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最終更新日:1996-08-31(土)
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