■『海のはくぶつかん』1996年9月号

盛況だった夏の催し物

 鈴木 宏易 

 今年の夏は、オリンピックが開催され、「海の日」が制定された最初の夏ということで大忙しだった人も多いことと思います。前号でご紹介しましたように、当館では、海の日にちなんで、さまざまな催物を開催しました。そこで、オリンピックにも負けないほど盛況だった企画をいくつかご紹介していきます。

写真1.ウミボタルの実験会
ウミボタルの実験会
 発光生物、光る生物は? と聞かれてまず思いつくのがホタルではないでしょうか。でも、陸上より海の中のほうが、発光生物が多い事を知っていますか?特に、日本沿岸は、発光生物の宝庫と言われるほどの海なのです。今回の実験会で使ったウミボタルは、日本の海だけにすむ特産種で、発光生物として大変有名な動物です。実験会ではウミボタルの体の構造や、生息環境の説明をし、乾燥ウミボタルの発光、生きたウミボタルの発光を観察しました。参加者は、その神秘的な光に、酔いしれているかのように見えました。

写真2.夜の水族館見学ツアー
夜の水族館見学ツアー
 応募者数が約1500名もあり、予定を変更して8回行いました。まず、学芸員が夜だからこそ見ることのできる魚の姿を説明しながら館内を案内します。各ポイントを確認したら、自由に見学することができます。お気に入りの魚の夜の姿を観察する人、薄暗い海洋水槽を泳ぐたくさんの魚たちを見ている人、見学の仕方はさまざまですが、皆さん満足したようです。

写真3.潜水デモンストレーション
特別展 潜水の世界
 前号で紹介した特別展「潜水の世界」の一環として海洋水槽で「潜水デモンストレーション」を行いました。ダイバーが入った水槽の前で、潜水具についての説明をし、ダイバーと話のできる機械を使って、質問会を行いました。


『海のはくぶつかん』Vol.26, No.5, p.7 (所属・肩書は発行当時のもの)
  すずき ひろやす:学芸文化室水族課

最終更新日:1996-10-12(土)
〒424 静岡県清水市三保 2389
     東海大学社会教育センター
        インターネット活用委員会