本研究室では深海性サメ類だけではなく,本学科の田中研究室と共同のもと,表層性のサメ類の汚染についても研究しています.写真はごく一部です.このようないわゆるスーパーシャークに興味がある学生さんは是非東海大学海洋生物学科を訪ねてみてください.

本学科だから扱える研究試料 サメ・エイ 1






アオザメIsurus oxyrinchus
 遊泳性に優れた大型のサメ.歯は非常に鋭くどう猛.外洋性であるが近海にも出現.同じネズミザメ科のホホジロザメ程大きくはならないが,注意が必要なサメ.東海大学で年齢・成長や食性に関する研究などを行っている.
ヨシキリザメPrionace glauca
 外洋性で遠洋延縄でよくかかり,フカヒレの原料として利用される.人を襲う可能性のあるサメ.アオザメに比べしなやかな体と長いひれが特徴的.写真はメスで,腹や体に交尾したときにつけられたと思われる噛み傷が見られる.東海大学で年齢・成長や食性,汚染に関する研究など行っている.
イタチザメ Galeocerdo cuvier  
 南方の温かい海に生息.ウミガメを食べるなどかなり悪食で危険なサメの一種.日本近海でも多く出現し,かなり注意が必要なサメ.食害も深刻で漁業者を困らせている(右2枚写真:駆除活動).左3枚の写真は幼魚.2009年現在東海大学の田中研究室で年齢と成長に関する研究を,堀江研究室で化学物質の蓄積に関する研究を行っている.
シロシュモクザメSphyrna zygaena
 近縁種として日本近海にはアカシュモクザメがいるが,頭にくぼみが無くスムーズなのが特徴.幼魚の場合頭の形だけでは判別が困難で,脊椎骨数で判別する.アカシュモクザメは水族館で飼育展示されているが,本種の長期展示は見たことがない.成魚は危険なサメであるが,こちらから近づかなければおそってくることは希.近海で良く見られるものは小型の若魚で,手を出さなければほとんど襲ってこない.本学では年齢・成長,食性,汚染,来遊状況,感覚器官など,様々な研究を行っている.
ヒメイトマキエイ Mobula diabolus
 オニイトマキエイのマンタに似るが,マンタの口の位置が前方にあるのに比べ,下側にあるのが特徴.大きさはマンタより小さい.戦闘機のような美しいフォルムで優雅に泳ぐ.本種は混穫され死亡したものを試料として提供された.生態に関する知見は乏しく,本学では食性や感覚器官の研究を行っている.