ミツクリザメ Mitsukurina owstoni Jordan, 1898  
  ミツクリザメは,水深1000m前後の非常に深いところにも生息し,生態についてほとんど知られていない珍しいサメです.以前,東海大学海洋科学博物館にて生きた状態で搬入され,泳ぐ姿が映像として残っています.また,2007年2月にも生きた状態で捕獲され,某水族館にて泳ぐ姿が公開されました.この映像は,2007年2月に神奈川県に所属する刺網船にて捕獲され,東海大学を卒業した学生が就職している長井水産(株)の生け簀にて泳ぐ水中映像です.迫力のある映像を撮ることが出来ました.今回,刺網という漁獲方法のため網が体に巻き付き,傷が付いてしまったため弱っており,残念ながら撮影後に死亡してしまいました.死亡した個体は長井水産様のご厚意により譲っていただきました.現在冷凍保存されており,今後は形態学的,分子生物学的,生態学的,環境学的など様々な分野の研究材料として使用する予定です. 
 なおこの他にも同じく2007年2月には,東海大学水産学科福井研究室の駿河湾三保沖での1.3mリングネットの調査でもメスの個体が捕獲され,今後の研究材料として保存されています.このような方法での採集は極めて珍しいことです.
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