
貝殻の形は、私たちの常識を越えていろいろなものがあります。細長いのはタケノコガイ、円錐形なのはサラサバテイラ、低くて平たいのはクルマガイ、殻の上にとげがたくさんあるのはホネガイ、不規則に巻いたのはヘビガイの殻です。殻が巻かずに笠形なものにはオオベッコウサラガイなどがあります。ここでは、いろいろな貝の形を楽しんでもらうと同時にこんな形を作り出した自然界の多様性を垣間見てください。また、巻貝の大部分は右巻きですが、オオキセルガイなどは左巻きがあります。
日本近海にすむホネガイは殻の表面に魚の骨のような長いとげが生えています。同じような形をしていますが、フィリピン近海にすむガンゼキバショウガイは羽根をつけたようなとげをもっています。
●二枚貝の形
殻の形は貝の生活様式と深い関係があります。ふつう砂泥にもぐる貝はハマグリ型をしています。穴居生活をするマテガイは特に細長い殻をもっていて、砂泥上にすむタイラギなどは三角型です。イガイは足糸で岩礁に付着します。カキのように岩礁に殻で固着するものは形が一定しません。●巻貝の殻の断面
巻いている殻の中はどうなっているのでしょうか。中央に軸があって、それを中心に巻いていることがわかります。タカラガイは外からは巻いているのがわかりませんが、断面でみると巻いていて、れっきとした巻貝です。また貝殻の色彩は種によって普通一定していますが、個体ごとに異なる種もあります。その著しいものは、日本近海にすむたヒオウギガイです。黄、橙、紫、またはこれらがまじりった色と模様があります。ヒレシャコガイは若い個体では黄や橙色をしていますが、大きくなると白くなってしまいます。

ニッコウガイ類のサクラガイやベニガイなどは、左右の殻が同じ色ですが、ツキヒガイは左殻が赤く右殻が白色をしています。ハマグリやアサリは個体ごとに模様がちがい、左右の殻は同じ形ですが模様が異なることもあります。巻貝ではダンベキサゴやゴシキカノコガイは個体によって模様がちがいます。

