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■貝の仲間

 貝とは殻で体をおおっている仲間やその殻を言います。生物学的には軟体動物の仲間をさし、現在世界では108,000種、日本では7,000種ほどが知られています。貝の仲間は無板類、多板類、単板類、二枚貝類、掘足類、頭足類、腹足類の7つに分けられます。

●無板類(カセミミズ類)

 細長い虫のような形をしていて、貝殻をもっていません。前端に口がありますが、目も触角もありません。ヤギ類(腔腸動物)にまきついてそのポリプを食べたり、また砂泥にすみ微生物を食べます。世界に200種、日本に15種知られています。

●多板類(ヒザラガイ類)

 小判型の背の上に8枚の殻が前後に並んでいて、まわりは肉帯で囲まれています。頭には目も触角もありません。大きく平たい足で岩の上をはって歩きます。世界に1,000種、日本に100種います。

●単板類(ネオビリナ類)

 殻は笠型で、腹足類の笠形類に似ていますが、頭には口がありますが、触角も目もなく、外套腔に鰓が5-6対あり、後方に肛門があることで異なっています。水深200〜300mの岩礁や3,000〜6,000mの泥底にすんでいます。世界に10種、日本にはいません。

●二枚貝類

 体の左右を二枚の殻でおおっています。殻は靭帯でつながっていて、かみ合う歯があります。前後に貝柱があってこれで殻を閉じます。頭がないので目も触角もありません。後方に出入水口や水管が開き、水を出入りさせて、鰓で呼吸したり食物を集めます。足は斧(オノ)形をしていて斧足類とも言われます。世界で、15,000種、日本で1,500種知られています。

●掘足類(ツノガイ類)

 殻は管状で、前後端は開き、多くは背方へ弓状に曲がります。頭には触角や目がなく、頭糸があり、後方には肛門があります。鰓はなく外套にひだができて肺の作用をします。砂泥の中に潜りますが、後端を出しています。世界で500種、日本で60種知られています。

●頭足類(イカ、タコ類)

 タコは腕が8本あり、イカにはさらに2本の触腕があって10本になります。タコには殻がありませんが、イカには殻の退化した甲があります。しかし、この類の中でも原始的なオウムガイ類は巻いた殻の中に体を入れています。オウムガイ類は小さい腕が多数ありますが、吸盤はありません。イカ、タコ類は鰓が1対ですが、オウムガイ類には鰓が2対あります。世界に600種、日本に200種います。

●腹足類(巻貝類)

 巻いた殻を普通背負っていますが、笠形または小さく退化し、さらにナメクジのように殻をもたないものもあります。また体が発生の途中で180度ねじれます。頭には触角と目があり、足の後背に蓋が、前方へ開く外套腔内には鰓や肛門があります。足は大きく平たくて、はって動きます。世界に90,000種、日本に5,000種います。

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最終更新日:2001-11-12(月)
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