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■美しい貝

 世界には100,000種以上の貝類が知られていますが、それらの各種はそれぞれ固有の形と色彩をもっています。熱帯地方には殻にあざやかな色彩で斑点や縞があり、またとげや長い突起のある種が多く、これに対して寒冷な地方や深海には色がさえず単調の形の種が見られます。

 巻貝の中で殻が美しいのはタカラガイ類とイモガイ類です。これらの貝の形はほぼ同じ形ですが、殻の表面の模様や色が違うので区別できます。ガクフボラ類も殻の表面に縦縞と横縞、それと斑点があって美しい模様を織りなします。アワビ類では内面の真珠光沢が特に美しい模様をつくり貝細工にされます。
 太平洋の熱帯にすむナンヨウダカラガイは殻の背面は赤橙一色で、フィジーでは酋長だけがこれを家に飾ることを許されています。日本や中国付近の海にすむオオイトカケガイは純白で白い縦肋があり、あまりの美しさに中国では糊で模造品をつくって売ったと伝えられています。アラフラ海にすむブランデーガイは黄色に黒の縞が美しく、ブランデー1本と交換したということでこの名がつきました。フロリダ付近にすむリュウグウボラは殻の表面に黒い斑点列があり美しく、これを持っていないとアメリカでは貝のコレクターに列することができないと言われました。

 二枚貝では、日本近海にすむショウジョウガイの仲間は、赤橙色の個体が多く、その殻の上に長いとげをもっています。これに似たアメリカショウジョウガイは白い殻の色があざやかでとても美しい形をしています。メキシコ近海にすむマボロシハマグリはハマグリ形の殻に長いとげを出しています。西アフリカ沿岸にすむワダチザルガイは肋が板状になっているのが特徴です。


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最終更新日:2001-11-12(月)
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