■ペルム紀
ロシアのウラル山脈の西のペルムに分布する石炭紀の地層の上の地層をもとに設定された地質時代で、ドイツでは赤い砂岩と灰色の石灰岩の2つの地層からなることから、二畳紀と呼ばれます。イギリスでは、この時代の地層が分布しないことから、長い間古生代は石炭紀までと考えられていました。
この時代には、大陸がひろがり陸上に生きる爬虫類が発展して、哺乳類の祖先にあたる哺乳類型爬虫類が繁栄します。海ではサンゴ礁がひろがりました。
■主な展示
- ペルム紀の古地理(パネル)
ペルム紀から三畳紀にかけては、陸地が広がり、乾燥気候が広い地域にわたったため、シダ植物は衰え、それに代わって裸子植物が繁栄しました。
このペルム紀の植物化石の分布から、全世界が4つの植物区に分かれていたことが知られています。それらは、ユーロアメリカ、アンガラ、カタイシア、ゴンドワナと呼ばれています。
動物の世界では、この時代に原始的な爬虫類が生まれ、海にはサンゴやフズリナ(紡錘虫)などが浅い海にサンゴ礁をつくっていました。
- ゴンドワナ大陸(パネル)
南半球の大陸の古生代末から中生代はじめにかけての地層から、グロソプテルスなど共通する植物化石群が発見されて、これはゴンドワナ植物群とよばれます。
この植物群は北半球の同じ時代の植物群とは異なることから、この時代に南半球に現在のアフリカ、南アメリカ、インド、オーストラリア、南極を含む北半球とは孤立した大きな大陸、ゴンドワナ大陸が存在したと考えられています。
ゴンドワナ大陸については、これらがもともとひとつに集まっていたとする考えと陸橋でつながっていたという考えがあります。また、最近では中国などの北半球からもゴンドアナ植物群に含まれる化石が発見されて、ゴンドワナ大陸が北半球ともつながっていた可能性もでてきました。
[展示標本]
- グロソプテリス Glossopteris browniana
- ペコプテリス Pecopteris cyathea
- フズリナ(紡錘虫)
フズリナとは古生代の石炭紀後期からペルム紀にかけてサンゴ礁のような浅い海繁栄した紡錘形をした原生動物(有孔虫)で、大きさは米粒ほどです。
フズリナは、新しい時代のものほど殻の巻き方や内部構造が複雑になっています。短い地質時代に繁栄して進化も早かったので、とてもよい示準化石となっています。
[展示標本]
- 両生類
[展示標本]
- ドビノサウルスの頭骨 Dvinosaurus primus
- ブランキオサウルス Branchiosaurus amblystomus
- マイクロメレルペトン Micromelerpeton credneri
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最終更新日:2001-11-12(月)
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東海大学社会教育センター
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