■日本列島の成立
日本列島が、現在のような形になったのは地質時代からいえば、最近のことです。
中新世のはじめの頃(約 2,200万年前)まで、日本列島は、大陸の一部で、日本海もほとんどありませんでした。日本海に海がはいり、列島となったのはそれ以後です。日本海はそれ以後、南側が陸となり、北海道の北で海とつながった大きな湾となり、さらに湖となりました。
氷河時代に入る前に、また南側と北側が海とつながりましたが、氷河時代に何度かまた湾や湖になりました。
■主な展示
- 古第三紀漸新世のころの日本(約3000万年前)(パネル)
古第三紀の日本列島はアジア大陸の東のへりで、激しい変動があまりなかったようで、現在の日本海の広い範囲には大陸が広がっていました。
九州や北海道には内湾ができていて、そこに植物化石が堆積しました。日本の石炭のほとんどはこの時代のものです。
- 中新世のはじめ(約2200万年前)(パネル)
日本海側に大きな断層ができ、それと同時に海底火山の噴出がはじまり、だんだんと海が大陸の内側にはいりこんでいきました。この時に厚くたまった溶岩や火山灰などが緑色をしていることから、これらの地層を緑色凝灰岩(グリーンタフ)と呼ばれます。
- 中新世の終わり(約1000万年前)(パネル)
日本列島の背骨にあたる中央部が隆起して海から顔を出してきます。日本海はだんだんと現在のすがたにちかくなってきます。新潟や秋田などの地域はまだ海で、砂や泥が厚くたまりました。この地層から石油が産し、ここは日本の主要な油田地帯になっています。
- 更新世中期(約20万年前)(パネル)
現在の日本列島の形とほとんどかわりませんが、間氷期には海面が高くなり、海岸では波食台がつくられて、現在の中位段丘面として残っているところもあります。
- 軟体動物化石など
[展示標本]
- 有孔虫:ヌムリテス Nummulites boninensis
- 軟体動物:オキナエビスガイ Perotrochus sp.
- 軟体動物:イタヤガイ Amussiopecten praesignis
- 軟体動物:グリキメリス Glycymeris crisshuensis
- 軟体動物:トウキョウホタテガイ Mizuhopecten tokyoensis
- 軟体動物:ビカリヤ Vicariya sp.
- 魚類:ナイティア Knightia sp.
- 植物:メタセコイア:Metasequoia occidentalis
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最終更新日:2001-11-12(月)
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