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恐竜の生活(パネル)

 ブラキオサウルスやディプロドクス、カマラサウルスなど首が長くて巨大な体をもつ恐竜の仲間は竜脚類と呼ばれています。これらの恐竜の足跡の化石はたくさん発見されていて、これらの恐竜は現在の象のように群れをなして生活していたと考えられています。ある場所の植物を食べつくしてしまうと次の場所にうつったり、水辺で水浴びをしていたようです。
 このような竜脚類は、巨大な体を維持するために相当の量の植物を食べていたと思われますが、あまりにもおそまつな歯しかもっていません。これらの歯は、おそらくやわらかな若葉をつまんで口の中へ押し込む程度のことしかできなかったと思われます。竜脚類の骨の化石といっしょにしばしばまるい石が発見されることがあります。これは胃の中で食べ物をすりつぶすのに使った石と考えられます。竜脚類の恐竜はおそらく、体を大きくすることと新陳代謝をおさえることで、それほど食料をとらなくても体温維持や活動にはことかかなかったと思われます。
 竜類類はよく見ると全体の体に対して頭顎骨が非常に小さいことに気が付きます。これに対して、同じ植物食の恐竜である鳥脚類や角竜類の恐竜は、頭顎骨が大きく頑丈で、さらに歯やあごも丈夫にできています。このちがいを見ると、竜脚類と鳥脚類や角竜類とはまったく別の動物のように思われます。
 竜脚類はジュラ紀後半に繁栄し、鳥脚類と角竜類は白亜紀後半に繁栄しました。白亜紀後半に食料としていた植物が裸子植物から被子植物にかわったことが原因で、あごや歯の頑丈な鳥脚類と角竜類が白亜紀後半に繁栄したのでしょうが、それであっても鳥脚類と角竜類のあごと歯は頑丈で、これらの恐竜は相当な量の植物を食べていたと考えられます。それだけ食料が必要だったことはこれらの恐竜の新陳代謝は相当活発だった可能性があり、白亜紀後半の恐竜はジュラ紀の恐竜のようにのんびりしていられないで、厳しい生存競争の中で必死に生きていたように思われ、そのために恒温性の動物だった可能性も考えられます。


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最終更新日:2001-11-12(月)
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