■『海のはくぶつかん』1995年7月号

くらげだこ(表紙説明)

毎原 泰彦 

写真  5月10日、駿河湾の深海生物の収集でお世話になっている漁師の方から、深海のカニ篭漁で取れた動物があるとの電話がありました。早速、職員がそれらの動物を引き取ってきました。その中に、初めて見るタコのような生き物がいました。調べてみると、どうもクラゲダコのようです。このタコは採集例が少なく、希少な種類だということが分かりました。当館に運ばれて来たときは、深海を浮遊して生活すると言われているように、水中を漂っていました。半透明の寒天質からなる体は弱々しく、望遠鏡状になった眼が非常に特徴的です。深海からの貴重なお客さまでしたが、残念ながら翌日には弱って死んでしまいました。深海にはまだまだ私達の知らない面白い動物がたくさん住んでいるようです。


『海のはくぶつかん』Vol.25, No.4, p.3(表紙説明) (所属・肩書は発行当時のもの)
  まいはら やすひこ:学芸文化室水族課

最終更新日:1996-09-07(土)
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