ここでは3年ぶりに登場した「ふれてみよう三保の海の生きものたち」について簡単に概況をお話ししたいと思います。この行事は当館裏側の広場にて、7月20日から9月4日の47日間開催されました。主役はなんと言っても、子供たちが水の中に入り、海の生きものに触れ楽しむためのプール(直径10m・深さ25cm)です(写真1)。その他プールに隣接して、ゴンズイ、ラッパウニなど触れると危険な海の生きものを展示した水槽(60×50×50cm・容量150L)が2個設けられました。プールには三保半島周辺に住むキュウセン・ネンブツダイ・カワハギなどの小型魚やムラサキウニ・イトマキヒトデなど、多種類の生きものを収容しました。
好奇心旺盛な子供たちは、プールを見つけるなり駆け寄って来るのですが、プールに入っていいのかどうかとまどい、周りから見ているだけの子供も時折見受けられました。しかし、そんな子供たちも次第に周囲の雰囲気に解け込み、プールに足を踏み入れる様になります。
プールの中に、どんな魚が泳いでいるのか覗き込む子供。岩をどかしたり、持ち上げたりして貝やカニを見つける子供。息をひそめて魚に近寄る子供がいれば、その付近では一生懸命魚と追いかけっこをして、びしょびしょになる子供もいます。中には捕まえた生き物を母親に見せたり、弟や妹、友達に渡すなどして、口はどこかな?目はどこかな?と、自分たちが満足のいくまで観察している子供もいます(写真2)。
『海のはくぶつかん』Vol.24, No.6, p.6 (所属・肩書は発行当時のもの)