■『海のはくぶつかん』1993年1月号

「ズームアップ水族館」期間延長(あれこれ)

小林 弘治 

ズームアップ写真  比較的身近にいる海の小型動物には、目を近づけたり拡大してよく観察すると面白い世界が見えます。とくに体の作り・動き・発生などは興味深く、それらを紹介するため「ズームアップ水族館」を開催しました。展示は観覧者が水槽内の小動物の観察したい部分を、レバーの操作によってズームレンズの付いたテレビカメラを移動し、見たい大きさに可変拡大して、テレビモニターに映し出される拡大された姿 (1.7〜240倍)を見るのが主体です(Vol.22 No.4,5 参照)。特別展は講堂を会場として、期間を1992年7月15日〜11月30日としました。この展示は参加性もあり、来館者に好評であったことから、期間を延長し来年の夏休みが終わる1993年8月31日までとしました。延長に当たって、展示の改良や、各人が見たいものを持参し、顕微鏡などで5000倍までのミクロの世界が鮮明に観察できる「自分で調べるミクロの世界」コーナーの利用を広めたいと思っています。持参の標本はビデオプリンターで印刷もできますので、ぜひ利用して下さい。
 特別展で講堂を長期間にわたって使うのは具合いが悪く、これだけまとまって完成した装置を備え、「生きた小動物の拡大の世界」が紹介できる施設は、世界中どこにもないことから、近い将来これをさらに発展させ、一層充実した、独自のズームアップ水族館を新しくオープンさせたいと思っています。


『海のはくぶつかん』Vol.23, No.1, p.7(下) (所属・肩書は発行当時のもの)
  こばやし こうじ:学芸文化室水族課

最終更新日:1997-04-19(土)
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