あめふらし あめふらし科 Aplysia kurodai
アメフラシの展示を5月7日から始めました。駿河湾の奥部に位置する三保半島では毎年3〜6月に出現します。水深1〜3mの場所で多くの個体が見られ、全長40cm程の大きさになります。卵は黄色を呈し、その形状からウミゾウメンと呼ばれています。磯では何個体もがつながっているのを見ることがありますが、この動物は雌雄同体であるため最も前方の個体は雌として、2番目以降の個体は前方の個体に対しては雄、後方の個体に対しては雌として機能します。このような交尾を連鎖交尾と呼びます。体はブヨブヨで、一目ではどの動物門に含まれるのか考えてしまいます。
しかし、背面の体内には貝殻が埋没していて、この動物が二枚貝などと同じ軟体動物であることが分ります。この動物は巻き貝(前鰓亜綱)より進化した後鰓亜綱に含まれます。この展示を通して、多くの方にアメフラシに興味を持っていただければ幸いと思います。
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