グルニオンってなに?

 グルニオンは、アメリカ西海岸の海に生息する体長約20cmの魚です。
 背はうす緑、からだのわきにシルバーブルーの線が入っています。

《陸上で産卵?》

グルニオンの産卵 グルニオンは、早春から夏の終りにかけて、ロサンゼルスの浜辺に産卵のためにやってきます。
 満月と新月(大潮の日)から数日後の夜、満潮を合図にメスが数ひきのオスを引き連れ、浜辺をめざします。
 満潮の波に助けられ、いつもは波がかからないような浜辺についたメスは、前半身を空に向け、後半身で砂を堀り卵をうみます。
 オスはメスの周囲を取り巻き、精子をかけるのですが、それはまるでダンスをしているかのようです。
 砂に埋められた卵は、十数日後の大潮の日に、押し寄せる波の刺激で卵からかえり、海へと旅立つのです。
 潮の干満を利用してできるだけ多くの卵を残すグルニオンの不思議な産卵行動は、自然のリズムの中に生きる生き者のすばらしさを人々に伝えてくれます。

《不思議な卵》

グルニオンの卵 砂の中に産みつけられた卵は、ふ化の時期になっても海水につからなければしばらくそのままの状態にしておくことができます。そして、実験として卵に海水をかけても赤ちゃんの誕生を観察することができるのです。

《カブリロ海洋水族館の教育活動》

 ロサンゼルスにあるカブリロ海洋水族館では、グルニオンの卵から赤ちゃんが誕生する瞬間を見せる実験をとおして、生命のすばらしさを子どもたちに伝えています。

《特別展『たまご〜生命のカプセル〜》

 東海大学海洋科学博物館で開催する『たまご〜生命のカプセル〜』では、カブリロ海洋水族館の協力をえて、このグルニオンの実験を実施します。

 水族館の国際会議以外で一般に公開されるのは、日本で初めてです。


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最終更新日:2000-03-12(日)
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