■ 深さへの挑戦

人はどこまで潜れるか
 素潜りで人はどれくらい深いところまで潜れるのでしょうか。足ひれを使って自力で潜る方法では1995年7月にイタリアのウンベルト・ペリッツアーリが72mまで潜りました。重りをもって潜る方法では同じペリッツアーリが1995年7月に105mという記録をつくりました。1996年3月にキューバのピピン・フェレーラは推進器を使って水深130mまで潜ることに成功しました。この素潜り世界一への挑戦は今でもつづいています。素潜りでは長時間(約7分間)息をこらえることや急激な水圧の変化にたえなくてはなりません。
水深1000mへの挑戦
 圧縮空気を呼吸する潜水では、水深が30mをこえると窒素や酸素によって中毒症がおこります。また、高い水圧では空気も粘りけがでて吸いにくくなります。最近では、窒素にかえてヘリュウムを使い酸素の割合も少なくしたミックスガスを使って100mをこえる深さの潜水が試みられています。ミックスガスを使った圧力実験では、現在水深700m相当までの圧力で成功しています。また、酸素をふくむ液体で肺を満たす実験も動物では行われていて、人類が水深1000mまで潜る可能性も出てきました。


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最終更新日:1996-07-19(金)
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