■ 潜水器のしくみとうつりかわり

●オープン・サーキット
(開放呼吸回路方式)
 吸った空気を水中に排出する方法で、一般のスクーバ潜水器として、スポーツ潜水や海洋調査に使われています。
●クローズド・サーキット
(閉鎖循環呼吸回路方式)
 吸った空気を外に排出しないで循環させて使います。肺から出た二酸化炭素を吸着させとりのぞいた空気を再利用します。オキシラングなどで、軍用や深海調査用として開発されました。

タンク
 タンクはボンベ、シリンダーとも呼ばれます。水中で使われるので、タンクの肉厚をうすくして重さを軽くしてあります。タンク1本をシングル、2本をダブル、3本をトリプルと呼んでいます。現在ではほとんどシングルで使っています。

 タンクの材質には、うすくても高圧にたえられるクローム・モリブデン鋼や、現在ではアルミが使われますが、海水につかるタンクはさびやすく、また、さびたタンクはとても危険です。タンクは3年ごとに検査され、ほかのデータとともに刻印されます。


バルブ
 タンクには中の空気を出したり止めたりするバルブがついています。バルブにはK型とJ型の2種類があります。

 J型バルブはタンク内の圧力が一定値(30kg/cm2)まで低下した時に、バルブ内のバネがはたらき空気の出が悪くなり空気の残量を知らせます。そこで、プルロッドを引いてバネの力をとりのぞくと、空気が開放されて出てくるしくみになっています。現在では、残圧計が開発されてこの必要がなくなり、ふつうK型バルブが使われます。


レギュレーター
 レギュレーターは、タンク内の圧縮空気を水深にあわせて減圧して供給します。シングルホースとダブルホースがあり、現在はシングルホースが使われています。

フィン
 フリッパー、足ひれとも呼ばれます。フィンを上手に使いこなせば水中で魚のように泳げ、両手を自由に使うことができます。

ダイビング・スーツ
 水中では体温を急激にうばわれるため、ダイバーはダイビング・スーツを着用します。スーツは皮膚を保護する役目もします。ダイビング・スーツにはウエットスーツとドライスーツがあります。



あなたもダイバー
 ヘンキー型ヘルメット(実物、擬似装着体験)
あたまに注意!
メガネの方ははずして入ってください。

ヘルメット

マスク
 いろいろな形のマスク(水中メガネ)があります。目だけをマスクでおおう形のものだと、深く潜ったときにマスクの中の空気をまわりの水圧に応じてかえることができませんが、鼻までおおうマスクでは鼻から空気をマスクの中におくりこみ、圧力調整ができます。最近では半透明のシリコンゴムのマスクが普及しています。

スノーケル
 水面を泳ぎながらスノーケルをつかって呼吸ができます。スノーケルは単純な機能のわりにはその形や素材が時代とともに変化していきました。マスクとスノーケル、フィン(足ひれ)を使って気軽にスキンダイビングが楽しめます。

その他の機器

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最終更新日:1996-08-31(土)
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