特別展ってなんだろう博物館の中心となる展示(常設展示と呼びます)は、皆さんが見学する時のことを考えて、分かりやすくなるように並べてあります。 また、博物館ではいつも新しい資料(*1)を集めていますから、展示できる資料がだんだんと増えて行きますし、時にはとても貴重な資料が手に入ることもあります。 ところが、常設展示は展示物が時代の流れやストーリーに沿って並べてありますから、貴重な資料が手に入ったからといって常設展示の中に組み込めるとは限りません。 このような時に、博物館では特別展とか企画展と呼ぶ展示会を開いて、皆さんに資料を見学してもらうようにしています。特別展は公開する期間を決めて、会場も常設展示とは違う場所を使います。 この特別展という呼び名(言葉)なのですが、本来は常設展示があっての展示のことですから、特別展という言葉よりは臨時展示という言葉の方が正しい表現になります。でも、皆さんにお知らせしたり、展示のタイトルを付ける場合には、「特別に開かれる展覧会」という意味を持たせた『特別展』、「期間を限った企画による展示」という意味の『企画展』という言葉が良く使われます。このページでもそういう使い方をしています。 また、特別展に似た言葉で特別展示という言葉がありますが、これに対応する語句は普通展示です。こちらは時間や時期を限定しているかどうか、という分け方ではなく、展示物を皆さんが知っている普通の見方で展示するか、特定の要素や部分に注目した見方で展示するかという分け方になります。 |
潜水の世界 (海洋科学博物館) |
静岡県の自然 (自然史博物館) |
*1:博物館で集めた物のこと。実物が中心ですが、複製や写真であることもあります。