☆化学担当者より

 化学的な立場からみれば、海洋は絶好の学問的対象といえます。海水中には、量的な相違はあるものの、周期表にある殆どの元素が溶存しており、さらに大気からの気体成分の溶解もあり、種々の反応、例えば酸・塩基反応、酸化還元反応等が起こっており、結果的には海水のpHが約8.2であるとか、海洋底にはマンガンノジュールやコバルトクラストが存在するとか、さらには海洋生物の生存に大きな係わりを持つ珪酸塩、炭酸塩の生成ならびに化学的平衡関係等々、限りなく多くの興味ある問題を含んでいます。この様なことをあれこれ考えてみると、海洋を学んでいく上に、化学の分野が深い係わりを持っているのが分かると思います。化学のスタッフー同は諸君の来室を待っています。